乳酸菌といえば、ヨーグルトやチーズなどの乳製品に含まれている印象が強いですよね。
実は日本人に馴染みのあるお味噌、醤油、漬物などにも豊富に乳酸菌が含まれていることをご存知でしょうか?
これらの乳酸菌は「植物性乳酸菌」といわれ、チーズやヨーグルトの「動物性食物繊維」と違った力を持つと注目されているのです。植物性乳酸菌について詳しくご紹介します!

植物性乳酸菌とは

もともと乳酸菌とは糖分をエネルギーにして50%以上の乳酸を作り出す菌の総称です。
乳酸菌といえばミルクが発酵して出来たヨーグルトですが、実は自然界の色々な場所に乳酸菌は存在しています。例えば、果物の皮、花蜜、植物の葉や茎の表面などです。
前者のヨーグルトはミルクの栄養素を使って生息できる乳酸菌=動物性乳酸菌と呼ばれ、後者は植物の栄養素を使って生息している乳酸菌=植物性乳酸菌と呼ばれています。

生命力の強い植物性乳酸菌

植物性乳酸菌の特徴として、強い生命力が挙げられます。ヨーグルトやチーズの乳酸菌は、いわば甘やかされてそだったお坊ちゃま・お嬢様。それに対して植物性乳酸菌はサバイバーなのです。
というのも、乳酸菌が生き抜くためには5大栄養素がバランスよく揃っている必要があります。
動物のミルクは小さくか弱い赤ちゃんを丈夫に育て上げるための栄養素が豊富な上、繊細な赤ちゃんの胃腸を労わるために刺激物などは含まれません。
動物性乳酸菌は何不自由のない環境でぬくぬくと成長します。植物性乳酸菌はどうでしょうか?
植物では栄養バランスに偏りがあり、ミルクほど完璧な生育環境ではありません。
さらに長持ちするようにと塩や味噌など塩分にどっぷりとつかります。
このような環境の中でも生存できるのが植物性乳酸菌なのです。
サバイバーである植物性乳酸菌は、胃酸や胆汁酸などの酸といった逆境に強く、生きたまま腸にたどり着くことができ、より高い健康効果が期待できると注目されています。

植物性乳酸菌は日本人に合いやすい

今では一般的なヨーグルトやチーズですが、日本人の食卓に並ぶようになったのは1955年頃からのこと。
動物原料の乳酸菌が浸透するまでは漬物やお醤油に代表される植物性乳酸菌との接点が主でした。
アジア人の腸管は欧米人と比べると約60cm長いと言われています。これはアジア人が繊維質の多い食べ物を食べていたためです。
体のつくりそのものが植物性の食品向きに出来ていることに加え、動物性乳酸菌が植物性乳酸菌と同じ環境で生き抜けないことを考えると、私達日本人に長年寄り添ってきた植物性乳酸菌はより体に馴染みやすいと考えられています。
「ヨーグルトを始めとした動物性乳酸菌を食べてはいるけれども効果は今1つ…」という時には、植物性乳酸菌に改めてみると良いかもしれませんね。

植物性乳酸菌を多く含む食べ物

植物性乳酸菌は昔ながらの伝統食に豊富に含まれています。

・漬物
糠漬けや醤油漬け、塩漬け、味噌漬けなどなど、製造の過程で野菜から染みこんだ栄養素・糖分をエサにして乳酸を作り出します。

・キムチ
1グラム当たり8億個もの乳酸菌を含み、「発酵食品の王様」とも呼ばれています。キムチは唐辛子で雑菌の繁殖を防ぐのに対して、漬物は塩の力を利用します。塩分を控えめにしたいならば、キムチが向くかもしれませんね。

・味噌・醤油
大豆に麹や塩を混ぜて発酵させて出来たものが日本人の食卓に欠かせない味噌や醤油です。一般的な味噌や醤油ですと殺菌により乳酸菌も死滅してしまうのですが、中には乳酸菌が含まれるものもあります。

・ザワークラフト
フランスやドイツで良くお肉に添えられるキャベツの漬物、ザワークラフト。キャベツを千切りにして塩とローリエなどのハーブで風味を付けてお好みの味になるまで常温で発酵させて出来ます。

・ピクルス
キュウリにお塩、砂糖、お酢をじっくりと漬け込む過程で乳酸菌が働き、独特の酸っぱい風味が生まれます。

・ザーサイ
中国の伝統的な小さなカブのお漬物です。中国では古くから親しまれ、日本で言うとおせんべいのように、お菓子感覚で食べられている国民食として知られています。

・乳酸菌入りの飲料
京都のお漬物「すぐき」から発見されたラブレ菌を含む乳酸飲料がカゴメから販売されています。植物性乳酸菌を気軽に摂取したい時に役立ててみてはいかがでしょうか?

まとめ

日本人との馴染みが良く、強い生命力を持つ植物性乳酸菌。
植物を原料としていること、各国の伝統食に豊富に含まれている点で共通しています。
植物性乳酸菌を食品から摂取することは、脂肪分が少ないヘルシーな食事を心掛けることになりますから、必然的に健康食に繋がることでしょう。
動物性乳酸菌の効果がなかなか感じられない、乳製品との相性が良くないと言った方にもオススメです。
これを機会に身近にある植物性発酵食品を見直してみましょう!