厚着をして冷たいものを控えても、常に手足が冷たい。何枚布団を掛けても、寒くて寝つけない。そんな冷え性の人にとって、なくてはならないアイテムが「カイロ」です。冷え性なら愛用している人は多いでしょうが、本当に正しい場所に貼っていますか?今回は、カイロの正しい使い方をお伝えします。

懐炉(カイロ)の歴史

カイロは日本語で「懐炉」と書きます。文字通り、懐(ふところ)に炉(いろり)を抱いて暖をとるという意味ですね。江戸時代には、温めた石を布で巻いたものや、保温力の強い灰を金属に詰めたものが使われていたと考えられています。

その後、カイロの技術は進化し、ベンジンとプラチナ、オイルとプラチナ、乾電池というように、発熱原料のバリエーションは増えていきました。わたし達にとって親しみのある「使い捨てカイロ」が登場したのは、昭和50年以降です。

恋愛成就より冷え性改善?!

養命酒製造株式会社が行った「働く男女の冷え性とキャリアアップ・リーダーシップに関する調査2018」というアンケート調査によると、冷え性を自覚している日本のビジネスパーソンの内訳は、男性が36.6%、女性が74%です。やはり女性の冷え性が圧倒的に多いのは予想通りですね。

世代別のデータでは、20代女性の83.2%が最も多く、更年期で体調が不安定なはずの40代女性73.6%すら抜いています。また、2018年の目標をあげてもらったところ、なんと冷え性の改善が17.4%で9位、恋愛成就が11.2%で10位という結果が出ています。

このアンケートで冷え性だと自覚している人には、以下の共通点がありました。心当たりはあるでしょうか?

 疲れやすい、疲れが取れない
 だるさを感じる
 頭痛やめまい
 足がむくむ
 血行がよくない
 肌あれ
 胃腸の調子がよくない

養命酒製造株式会社調べ

冷え性の人が温めたい場所は?

冷え性の人がさまざまな不調を感じるのは、血行が滞って、酸素や栄養が全身にいきわたらないことが大きな原因です。首や肩は自分でほぐせても、下半身のツボはあまり知られていません。おなか、腰、お尻、足のツボを温めましょう。

おなかを温める

自分のおなかをさわって、その冷たさに驚いたことはありませんか?おなかの冷えは自覚しにくいものですが、疲労感やだるさにつながっていることが多いです。ヘソから指3本分下がった場所にある「関元(かんげん)」と、そこから指1本分上がった場所の「気海(きかい)」は、全身のエネルギーを整えます。どちらも元気になるツボとして知られています。

腰とお尻を温める

ヘソの真裏には、「命門(めいもん)」と「腎兪(じんゆ)」というツボがあり、腰全体を温めてくれます。お尻の両えくぼにある「臀中(でんちゅう)」は、下半身の冷えと座りっぱなしのこわばりをほぐします。

足を温める

足の内くるぶしから指4本分上がった場所にある「三陰交(さんいんこう)」と、内くるぶしとアキレス腱(けん)のくぼみにある「太谿(たいけい)」は、血行をうながしてくれます。特に太谿は、つま先が冷たいのに上半身だけがほてる「冷え性のぼせ」の解消におすすめです。足の指を曲げて、裏側にできたシワの交わりにある「源泉(げんせん)」も、体を温めてくれます。

カイロを貼る場所と正しい使い方

カイロには、貼るタイプと貼らないタイプがありますね。シチュエーションに応じて、上手に使い分けていると思いますが、イマイチ効果が実感できないのなら、貼る場所や使い方が間違っているのかもしれません。

貼るカイロ

貼るタイプのカイロには、衣類に貼るものと直接肌に貼るものがあります。前者はスポーツやレジャーで体を動かすときに便利ですが、あくまでも衣類に貼る前提で作られています。間違っても、衣類に貼るカイロを肌に貼ってはいけません!

後者は、厳密に分類するとカイロではなく温熱シートです。「一般医療器」の扱いですから、安全で低刺激の粘着剤が使われており、説明書通りに正しく使えば、低温やけどの心配は少ないとされています。こたつや布団の中で長い時間貼ったままでいると、温度が上がり過ぎる可能性があるので気を付けてください。

貼らないカイロ

屋外へ出かける前に、ポケットや靴の中に入れておく昔ながらのカイロは、老若男女を問わず真冬の必須アイテムです。手軽に使えるため、通勤や通学、ウィンタースポーツにも欠かせません。

また、最近ではお尻に敷いたりヘソに置いたりといったリラクゼーションがテーマの貼らないカイロも増えています。香りのバリエーションも多く、自宅にいながらエステのアロマテラピーを受けている気分に浸れます。

まとめ

頑固な冷え性だと、一年中カイロを愛用している人も多いでしょう。カイロで温まると同時に、血行の改善も心がけてください。あせる必要はありませんが、徐々にカイロなしでも過ごせるようになるはずです。